ストックホルムの歩き方:地下鉄アートと街角カフェ巡り

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1. はじめに

ストックホルムの魅力、地下鉄アートとカフェ文化

北欧の美しい首都、ストックホルム。石畳の路地と水辺の街並みに囲まれたこの街には、訪れる人を惹きつける魅力がたっぷり詰まっています。

中でも注目なのが、「世界一長い美術館」と称される地下鉄アート。アート作品が駅構内を彩る地下鉄は、単なる交通手段を超えた観光スポットです。

そして、もうひとつ見逃せないのが、ストックホルムのカフェ文化。どの通りにもおしゃれなカフェが立ち並び、香り高いコーヒーと一緒に、スウェーデンの伝統的な“Fika(フィーカ)”を楽しむことができます。

この記事では、「ストックホルムの歩き方」として、地下鉄で巡るアート駅や、街角の素敵なカフェ、そして街歩きの楽しみ方をご紹介します。北欧らしい感性に触れる旅のヒントを、ぜひチェックしてみてくださいね!

2. ストックホルムの地下鉄アートとは?

なぜ「世界一長い美術館」と呼ばれるのか

ストックホルムの地下鉄「Tunnelbana」なんと90以上の駅にアートが展示されているユニークな交通システムです。全長110kmの路線が“ギャラリー”のように彩られていて、「世界一長い美術館」、「地下鉄巨大美術館」とも呼ばれています。

このプロジェクトは1950年代に始まり、「アートを誰もが日常的に楽しめる社会をつくる」という理念のもとにスタートしました。彫刻、壁画、光のインスタレーションなど、ジャンルも表現もさまざま。まさに、駅ごとに違う“作品”と出会えるアート旅です。

興味深いのは、各駅にテーマがあること。環境問題、平和、民主主義、自然との共存など、社会的なメッセージをアートに込めているケースも多く、単なるデザインにとどまらない“考えるきっかけ”が詰まっています。

旅行中の移動時間が、まるで美術館を巡っているかのような豊かな時間になる――それが、ストックホルムの地下鉄アートの最大の魅力です。

個人旅行で限られた時間では見られる駅数も限られています。この記事ではメインのルートから行ける中心地から近い駅アートをご紹介します。

3. 必見!おすすめの地下鉄駅4選

T-Centralen(ティーセントラーレン)

ストックホルムの中心駅。青と白のシンプルな植物模様が岩面に描かれており、その圧倒的なスケールに心を奪われます。他の駅も単色で描かれた作品が多い中、この青と白の組み合わせが見事な調和を生み出しています。

Rådhuset(ロースフーセット)

洞窟のような赤土色の構内に、中世風のアーチや建築的モチーフが点在。

ストックホルム地下鉄

Kungsträdgården(クングストラッドゴーダン)

まるで地下の秘密庭園。青緑の岩肌に植物や彫像のモチーフが施された幻想的な空間は、地上の王宮公園とリンクしたデザイン

Solna Centrum(ソルナ・セントラム)

燃えるような真っ赤な天井がインパクト抜群。環境問題や都市化への警鐘をテーマにしたアートで、思わず立ち止まって見入ってしまいます。

Solnacentrum駅名

4. 地下鉄のチケット購入について

自分のペースで好きな駅だけ巡るのも◎。一日乗車券を使えば、何度でも地下鉄を乗り降りできるので、写真を撮ったり、じっくり観察したり自由自在です。

私たちはアプリの「SL – Journey planner and tickets」で一日乗車券とSingle Ticket(75分間有効)を組み合わせてアート巡りをしました。アプリに表示されるQRコードは定期的に更新されていくのでスクショを撮って使いまわすことはできないので要注意です。

こちらのブログに、チケットの有効化やアプリの使い方などが詳しくまとまっているので参考にしてみてください。

タカタカの旅ブログ、https://taka-trip.com/stockholm-train/#toc7

5. 美しい街並みとカフェ巡り

ストックホルムのカフェ・ベーカリー・レストラン5選

1. Cafe Fix(カフェ・フィックス) – 地元に愛される穴場カフェ

学生街にひっそりと佇む、リラックスした雰囲気のローカルカフェ。

焼きたてのカルダモンロールと濃厚なハンドドリップコーヒーの相性は抜群。

朝の軽食にぴったりな小さめのサンドイッチも用意されていて、私たちはコーヒーと一緒に朝食がてら立ち寄りました。

Wi-Fiもあるので、旅の合間にひと休みするのにぴったりです。

2. Lillebrors bageri(リレブロース・バゲリ) – 本格ベーカリー

焼きたてのパンを求めて朝から行列ができるベーカリー。パンの種類も豊富で、どれも本格的な味です。

時期が合えば季節限定のスイーツ、セムラもおすすめです。

ストックホルムベーカリー

3. Johan & Nyström – Swedenborgsgatan(ヨハン&ニィストローム) – サードウェーブの代表格

焙煎所としても有名なカフェ。こだわりの豆を使ったドリップやラテはもちろん、モダンな店内も魅力的。

Fikaタイムにふさわしい空間で、都会的な北欧カフェ体験ができます。

こちらでもカルダモンパンをいただきました、オープンサンドもおすすめです。

4. Rolfs Kök(ロルフス・クック) – 地元食材の北欧レストラン

観光客はもちろん、地元の人々にも愛されている人気レストラン。

オープンキッチンの臨場感あふれる雰囲気の中で、北欧の伝統を活かした創作料理が楽しめます。

料理はどれもワインとの相性が良く、ペアリングをじっくり堪能するのもおすすめ。

旅でお腹をすかせた身体にもしっかり満足感を与えてくれる、ディナーにぴったりの一軒です。

オンラインでの事前予約もできるので助かります。

5. HERNO(ヘルノ) – クラフトジンバーで大人のFikaを

Fikaはコーヒーだけじゃない!HERNOでは、スウェーデンの人気クラフトジンを使ったカクテルと一緒に、軽食やスイーツを楽しむ“大人のFika”体験ができます。

ジンをベースにしたカクテルのバリエーションも豊富で、どれも洗練された味わい。

さらに注目したいのが、それぞれの銘柄に合わせてデザインされたコースター。とてもおしゃれで、つい見入ってしまうほど。

ちなみに私たちは、旅の記念に全種類いただいてしまいました(笑)。そんな細やかなデザインセンスも、HERNOの魅力のひとつです。

6. さいごに

ストックホルムは、アートと街歩き、そしてカフェ巡りを一度に楽しめる、とても魅力的な都市でした。

なかでも印象的だったのが、地下鉄アート。駅ごとに個性があって、ただの移動がアート鑑賞に変わってしまう、不思議でわくわくする体験でした。T-Centralenの青と白の壁画や、Solna Centrumの真っ赤な空間など、それぞれの駅にテーマや物語があり、つい時間を忘れて見入ってしまいます。

そして、地上に出れば北欧らしい街並みとカフェ文化が待っています。ガムラスタンの石畳を歩きながら、ふと立ち寄ったカフェで“Fika(フィーカ)”を楽しむ時間は、旅の中でもとくに印象に残りました。カルダモンやシナモンの香りが漂うパンと、丁寧に淹れられたコーヒーは、まさに北欧らしいひととき。カフェ好きにはたまらない街です。

今回ご紹介したカフェやレストランは、どれも個性があって素敵なお店ばかりです。朝の軽食にも、午後の休憩にも、夜の特別な時間にもぴったりの場所がきっと見つかります。

アートとコーヒー、そして街歩きを組み合わせたストックホルムの旅。自分のペースでのんびり楽しみながら、北欧の文化に触れてみるのはいかがでしょうか? きっと心に残る、素敵な時間になるはずです。

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